白蛇伝‐White Lovers‐

一応くくりはライブということで。パンフレットを買っていないので誰がどういう役名で演じていたかとかさっぱりわからないので、気になった点をザッと書いていこうかな、と思います。
もちろん自分は今回が初見なのですが、それまでの公演の感想などを見ていると「わかりにくい」だの「パンフレットで予習してから見たほうがいい」などという意見が多数見られたので、正直戦々恐々で見に行ったわけです(そのわりに開演10分前到着でしたけど)。もちろん予習などすることもありませんですが。まぁ、自分の中での結果から言うと、そこまでのものではなかったのですが、それでもある程度の話の流れは頭に入れておいたほうがいいかな、と思いました。帰宅後白蛇伝の公式HPを見たのですが、そのストーリー欄で「月日は流れた。」とか「宝珠を取り戻すため人間の娘・白娘(パイニャン)に姿を変えた白素貞」とか見ていてなんとなくはわかったけど、初めてだとわからんよ。ここらへんがもう少しわかりやすい表現とか説明をしてくれていればもっとすんなり話の中に入っていけたんだろうけどな〜。あとは劇中での各役どころの心情の変化はものすごく丁寧というかわかりやすく表現してもらっていて、見る側も感情移入ができるのですが、その分肝心のストーリーが飛び飛びになってしまったりしていてわかりにくかったかな?ミステリーな内容ではないので、そういう部分はもっとわかりやすくズバッと説明してもらった方がわかりやすかったと思うんだけどな〜。
キャストで言えば今回は市川右近さんを見に行くのが密かに楽しみでした。なかなか歌舞伎役者って身近に見ることもないし、見にも行くこともおそらくないのでどんな感じなんだろう、と。で、実際に見てみたのですが、上にも書いたとおり予習せずに行ったものだから、最後の最後まではっきりと認識して見られなかった・・・(苦笑)まぁ、席自体が顔まではっきりと見えるような席ではなかったので仕方ないですが、やっぱりオペラグラスぐらいは持っていったほうが良かったな〜と。そんなもんだから、安倍さん自体も認識はできてもその表情までははっきりと見ることはできず。だいたいの雰囲気で楽しんでおりました。そうそう、肝心要の音楽ですが、さすが広瀬香美といったところでしょうか。ミュージカルなので、歌詞の内容がアレではありますが、曲自体はそのままちゃんとした歌詞をつければ売れちゃうんじゃないの?ぐらいのクオリティーで満足でした。そして、それを歌うキャストも実力派揃いで曲に負けずに、もうすごい迫力で。安倍さん負けちゃうんじゃないの?とか心配もしましたが、その心配も無駄に終わるほど堂々と歌いきっていました。普段歌っている安倍なつみとはまったく違った雰囲気でした。でも、安倍さんに関しては一つ残念だな〜と思ったことがあって(あくまで自分の中だけですけど)、劇中は「安倍なつみ」というものを感じさせず歌にしてもお芝居にしても完全に演じきってました。ところが最後の曲を歌うときにだけ、その「安倍なつみ」がチラリと顔をのぞかせてしまって「うわっ!もったいないー」と思った次第です。なんであの曲だけそうなってしまったのか、というかそう感じてしまったのかはわかりませんが、もう少し酷い具合で「安倍なつみ」と言うものが出てきてしまっていたら自分の中で公演自体が台無しになっていたかもしれません。あとは自分の中では子役がいい味を出していたな、と思いました。あの役があるないでは公演自体もかなり違う毛色だったと思うし。子役って結構劇団所属だとくさい芝居をするのが多いのですが、結構ナチュラルで子供らしい演技が好印象。でも、学芸会みたいにはならずきっちりとプロとしての仕事をしていて、思わず唸ってしまいましたよ。
意外と長くなってしまいましたが、結構好きな雰囲気のミュージカルでした。役者も一流揃いで力と力のぶつかり合いみたいな感じがして緊張感も感じられて、でも笑える部分も(少ないですが)あったりして演者も楽しみながらやっているんだろうな、という感じが伝わってきました。でも、舞台にするよりそのまんまのストーリーでアニメ化したほうがもっとわかりやすいと思いましたけど。元々がアニメですが、ちょっと内容が違うようなので。
第一幕の途中で数分寝てしまったことは内緒ということで。